「Steve Jobs of China」として知られるシャオミ(小米)の創業者であるジュン・レイ(雷軍)。彼の人生を振り返る。
幼少時代
0歳 湖北省仙桃市にて出生
- 幼少期、ジュンはテレビやラジオを分解するのが好きだった。分解のためのテレビ・ラジオは、高級品だったにも関わらず、父親が分解用として買い与えてくれていた。
- 父親の教育方針は、子供に自身で考えさせることだった。
- 学校の勉強に関しても、父親が付き添うことはせず、必ず自分で考えさせた。その代わり、必ず週に1~2時間は時間を割いて一緒に「勉強方法」についてアドバイスを与えた。
- 父親の教育方針が実を結び、レイは、小学校、中学校において常にトップクラスの成績だった。
学生時代
18歳頃 武漢大学入学
- 大学入試では、北京大学や清華大学にも入学できるスコアを獲得したにも関わらず、武漢大学に入学申請をした。
- 専攻はコンピューターサイエンスで、2年間で卒業に必要な全ての単位を取り終えた。
私は遅れることを特に恐れています。
私は逆境で生き残るのが得意な人ではありませんから、遅れると追いつくことができなくなるのではないかと心配してしまうんです。
だから、自分が逆境下に陥らないように、徹底的にやりこむんです。
まず、自分が負けない環境を作ってから、改めて出発するんです。
(出典:花火新聞中心)
友人と共にベンチャー企業「三色公司」を創業するも、半年で失敗
- 大学在学中に「Fire in the Valley」を読んでジョブズに憧れを抱き、自身も起業することを決意する。
- 友人とともに、ソフトウェア会社を創業、事務所で寝泊まりする日々が続いた。
- しかし、Lenovo等の競合に敗れ、半年で会社は解散することになってしまった。
23歳頃 中国のベンチャー企業Kingsoft Corporationに就職
- レイは、中国のソフトウェア会社のKingsoft Corporationのインターンを経て、6人目の従業員として入社する。
- 技術サポート部隊を指揮し、自身もプログラムを書いていた。
- レイの働き方は、同僚から見ても異常なものだった。
- 1日16時間、水も飲まず、休憩なしで働いていた。
- 土日も働いていたし、72時間寝ずにプログラミングをすることもあり、周囲からはプログラミングのために生まれてきた男と言われるほどだった。
もし30分を無駄にすると、私はとても恥ずかしくなるんです。
時間を大切にしない人を多く見かけますが、そういう人は本当の成長をしないと思います。
(出典:花火新聞中心)
31歳頃 Kingsoft CorporationのCEO就任、同時にオンライン書店Joyo.comを設立
- レイは、25歳で部長に就任し、31歳でCEOに就任、ワープロソフトの提供会社から、ビデオゲームやセキュリティソフトをも扱う企業へ変化させた。
- 一方、オンライン書店Joyo.comも設立した。
- Joyo.comは、4年後の2014年、Amazonに買収された。
38歳頃 Kingsoft Corporationを香港証券取引所に上場、CEO辞任、エンジェル投資家へ
- Kingsoft Corporationを上場させたことで、一つの区切りとしてCEO職を辞任した。
- その後は約3年間、エンジェル投資家として、中国のベンチャー企業の支援をしながら、自分のその後の人生について模索をしていた。
私にはまだ夢がありました。半年間悩んで、自分が世界的なテクノロジー企業を作り、世界中の人々を幸せにできるのか試してみようと思ったのです。
(出典:花火新聞中心)
41歳頃 シャオミ(小米)を創業
- レイは、Kingsoftの元同僚や、GOOGLE、Microsoft、モトローラのエンジニア6名、デザイナー2名でスマートフォンメーカーシャオミを創業した。
- レイが重視したのは、”フォーカス、究極、スピード、口コミ”で、製品へフォーカスし、究極のクオリティをスピーディーに実現し、口コミを広げることだった。
ーなぜスマートフォンメーカーで起業したのか?ー
自分がしたいこと、できること、そして大きなことを成し遂げたかった。スマートフォンがまさにそれだったんだ。
(出典:花火新聞中心)
45歳頃 オンライン販売で12時間210万台の販売を記録
- シャオミは、端末販売のための小売店舗を設けず、広告の費用対効果を重視したSNSマーケティングを中心に顧客にアプローチした。
- オンライン専売でスマートフォンを販売した結果、これによって大幅に販売価格を下げることを可能にした。
- また、在庫削減のための大規模なフラッシュセールで知名度を広めることにも成功し、2014年には12時間で210万台を販売した。
シャオミ(小米)を世界第4位のスマホメーカーに成長させる
- シャオミは2014年以降、中国だけでなく、インド、米国、欧州向けにもオンライン販売で進出した。
- 現在(2018年)では、サムスン、アップル、ファーウェイに次ぐ、世界第4位のスマホメーカーに位置している。
中華人民共和国全国人民会議の代表、エンジェル投資家としても活躍
- レイ・ジュンは、これまでの実績と実業界での活躍から、政治の舞台に参加したり、現在でもエンジェル投資家として中国のベンチャー企業支援を続けている。