中国最大のECサイト「Alibaba」の創業者であるジャック・マー。彼の人生の岐路を振り返る。
幼少時代
0歳 中国浙江省杭州市にて出生

出典:網易
学生時代
12歳頃 英語に興味を持つ
- 初めてポケットラジオを買って以来、英語に興味を持ち、毎日英語の放送を聞いていた。
- 英語をもっと身に着けるため、雨の日も雪の日も毎朝40分自転車をこいで、市内のホテルに行き、外国人観光客に対して無料の観光ガイドを始める。マーは、これを8年間続けた。
- この時、外国人観光客が教えてくれることと、学校の先生や本から学んだことが違うという違和感を感じ始める。
15歳頃 オーストラリアの家族と出会い、文通を始める
- 中国観光に訪れたオーストラリア人の案内を3日間行い、フリスビーをするなど親交を深め、ペンパルとなる。

出典:雪球

出典:西諾網
浪人時代
18歳頃 大学入試に失敗
- 数学で1点を取ってしまうなど、初めての大学入試に失敗。
- 生活費を稼ぐため、従弟と共にレストランのホールスタッフの面接に行くが、マーだけ「ガリガリで背が小さく、不細工」という理由で採用されなかった。
- 以降、秘書、三輪自動車の配達員などの仕事で生活費を稼ぎながら勉強を続ける。
19歳頃 二度目の大学入試に失敗
- 数学19点で再び大学入試に失敗する。
- 両親からは、専門学校に行き、手に職をつけるように勧められたが、マーは再び三輪自動車の配達員の仕事を始め、食いつなぎながら勉強を続ける。
20歳頃 三度目の大学入試で杭州師範大学外国語学部英語学科に入学
- 数学で89点を獲得し、杭州師範大学に入学する。
- 大学入学後のマーは、学部でTOP5に入る成績優秀者で、学生会の会長にも選ばれるほどに変わっていた。
21歳頃 ペンパルだったオーストラリアの家族を訪問
- マーにとって初の海外旅行は、15歳の頃に中国で出会いペンパルとなっていたオーストラリア人の家族の元への訪問だった。
- オーストラリアでの経験が、その後のマーの人生を変える大きな衝撃となった。

出典:網易

出典:網易
7月の31日間の日々で私の人生は変わりました。
私は、中国から出る前、中国が世界で最も豊かで、最も幸せな国であると学んでいました。
しかし、私はオーストラリアに到着したとき、こう思ったのです。
オーマイガー、僕が教えられてきたことは全て違うじゃないかと。
それ以来、私はそれまでとは違う考え方をするようになりました。
(出典:https://www.inc.com/magazine/20080101/how-i-did-it-jack-ma-alibaba.html)
社会人時代
24歳頃 大学を卒業し、杭州電子工業学院で英語の教員を始める
- 優秀な若手教員として有名になると、翻訳業界でも話題になる。
- しかし、マーは満足できず、4年勤務の後退職する。
出典:騰訊網
私は月給12ドルから15ドルの大学で教える500人の教員のうちの1人にすぎませんでした。
私はいつも、5年経ったら、ホテル業でもなんでもいいからビジネスを始めるという夢を持っていました。
とにかく何かをしたかったのです。
1992年に、ビジネス環境は改善し始めました。そこで、私はたくさんの仕事に応募しましたが、誰も私を採用してくれませんでした! (内定をくれた)ケンタッキーフライドチキンのゼネラルマネージャーの秘書の仕事は辞退しました。
(出典:https://www.inc.com/magazine/20080101/how-i-did-it-jack-ma-alibaba.html)
経営者時代
28歳頃 海博翻訳社を設立し、初めて起業
- 翻訳の仕事の依頼が増えたのをきっかけに、引退した教員が翻訳を行う翻訳会社を設立する。

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31歳頃 アメリカへの初渡航で、インターネットに触れ、ネットでの起業を決意する
- 通訳同行として、初めてアメリカへ渡った時、インターネットの存在を知ることになる。
- “Beer”と検索するとヒットするのに、”China”と検索しても何もヒットしなかったことで、中国に関するサイトを作ろうと決める。
31歳頃 企業向けホームページ作成会社”China page”を設立し、二度目の起業
- マーは、当時ネットもeメールも全く知らなかったため、ネットの知識を持っている知人の協力を得て、企業向けにホームページを作成する”China page”という会社を設立。
- 資本金は、妻や友人から借りた2000ドル。
- 3年間の売上は、当時の価値にして約80万ドルにまで達した。
China Telecomから出資を受け、ジョイントベンチャーを設立
- チャイナテレコムから18万5000ドルの出資を受け、ジョイントベンチャーを設立。
- しかし、議決権の過半数をChina Telecom側に握られており、マー側からの全ての提案を却下されてしまった。
それはまるで、象と蟻のようだったよ。だから僕は辞任した。
それで、政府が主導するeコマースのプロモーションの仕事を引き受けることにして、北京に行ったんだ。
(出典:https://www.inc.com/magazine/20080101/how-i-did-it-jack-ma-alibaba.html)
35歳頃 eコマース会社”アリババ”を設立し、三度目の起業
- 資本金は、18名の従業員が出した6万ドルだった。
- マーは、初めからグローバルに展開することを決めていたため、アラビアンナイトの中の「アリババと40人の盗賊」という話の主人公の名前をとり、”Alibaba”と名付けた。

出典:好看視頻
36歳頃 ソフトバンク等から2500万ドルの出資を受ける
- 以降、マー率いるアリババは、世界最大のマーケットプレイスを構築し、金融サービスを含めた複数事業を展開し、2016年時価総額でアジア最大の企業となった。
55歳頃 CEOを辞任
- マーは、後任にCEOの座を譲り、20年以上育ててきたAlibabaと別れを告げ、引退した。